なぜ、プリンスガーデンが扱う商品は、ステンドグラスと花とオルゴールなのでしょうか。プリンスガーデンの誕生ストーリーをご紹介します。
<フラワーオルゴールの構想>
開発者は、自身の人生経験を通じて、生の花、生の音は人と人を繋ぐ仲立の役割であること、そして、この2つがあるとその相乗効果によって人の感動を増大させる効果があるいう可能性に気付きます。感動の高揚は、人間の五感のうち、視覚は83%、聴覚は11%、そして嗅覚が3.5%で支配されています。
もし、この組合わせのギフトがあったら、生花と音楽が力強いサポーターとなってお客様の大切な日の成功を後押ししてくれる。ギフトを通じて、自分の気持ちを素直に伝えることができる。ただ、この瞬間の幸せだけが全てではない。月日がたってもその時の感動を思い返すことができて、明日の活力に繋がることだ。そんな一瞬の感動が一生の思い出となるような「瞬間を彩る」ギフトをつくりたい。そのような思いから、生花・音楽を組み合わせたギフトの構想が生まれ、フラワーオルゴールの開発が始まりました。
ギフトで生音と言えば、その代表格であるオルゴール。オルゴールには、人の心を癒す効果があります。さらに、大切な方とを繋ぐ思い出の曲のプレゼントにはオルゴールが最適です。
オルゴールとは、入れ物の中にムーブメント(音色を奏でる機械)が入った状態のことを言います。ムーブメント自身では美しい音色や響きを出すことは出来ず、ムーブメントに共鳴機構を組み込むことによって大きい響きのある音色になります。この共鳴機構の役割を担うのが入れ物です。色々なオルゴールを聴き比べると、入れ物のデザイン、大きさ、素材によって音色の響き、音の大きさは大きく異なります。フラワーオルゴールは、ガラス、陶器、金物等のさまざま素材を使った花器を考えているため、素材が変わっても均一な音の共鳴となる設計が必要でした。共鳴の原理をヒントに共鳴機構を設計し、開発者の耳で何度も聴き比べながら一番最適な構造を追究しました。
そして次に、花を生けれて曲が聴ける機能を持ち合わせた花器のデザインです。「音楽を大きな音で綺麗に奏でる」、「生花を生ける」、という2つの目的を果たす花器のデザインを検討していくと、様々な課題に直面しました。色々な材料で試しデザインを練り直してもそのデザインでは作れないという壁にぶつかります。音楽の音色、生花、デザインの3要素をバランスよく組み合わせながら各素材の製法に準じた対策が求められます。色々な課題を見つけ、トライアンドエラーを繰り返しながら改善させていく必要がありました。
どうしても自分がイメージしているデザインを完成させたい。開発者自らも花器を作るべく、制作自由度が高いステンドグラスの制作に乗り出します。
(ステンドグラスで作るフラワーオルゴール)
教会や店舗で見かけるステンドグラスは、大きく2つの制作技法に分けることができます。教会や施設の大きな窓に設置されるステンドグラスは「ケイム式」、そしてティファニーランプに代表される電灯や細かなステンドグラス作品に用いられる、「ティファニー式」です。 ティファニー式は、細かなピースや曲面のランプなどの造形を作るのに有利な技法です。ガラスの周りに銅箔を巻き、半田でガラス同士を繋ぐことで一つの造形が成形されます。フラワーオルゴールは、このティファニー式で制作の着手に取り掛かりました。
ステンドグラスは、大型工具や設備がなくても制作ができます。図案を起こして試作品を検討した結果、構想から3年後、ついに第一号が完成します。名前は、「ステンドクラシック」と命名。花器サイズの黄金比を確立し、オルゴールの共鳴とデザインについては特許と意匠を取得しました。その結果により、吹きガラス、陶器などへの展開が可能となりました。
(ステンドグラスランプで空間をデザインする)
フラワーオルゴールの開発に一翼を担ったステンドグラス。フラワーオルゴールの完成のためにオリジナルのステンドグラスをつくり続けた結果、さまざまなステンドグラスランプのデザインを生み出すことにも繋がりました。
代表されるティファニーランプの1作品あたりのガラスのピース数は、約1000ピースを越え、ひとつひとつ丁寧にカットし、削り、テープ巻き、半田の工程を経て仕上がります。図案の内容にもよりますが、制作時間におよそ500時間以上はかかります。ティファニーランプの魅力は昔から色褪せることなく、現在も人々を魅了し続けています。
しかしながら、機械の代用が効かない数々の工程の特性により、他のガラス製品に比べて制作に多くの時間を要してしまうこと、そしてたくさんの量を一度に作ることができないために、商業的な普及が難しいことがステンドグラスの弱みでもあります。ティファニー氏は、その当時、ティファニースタジオという大きな工房でたくさんの職人を雇い、分業体制にて制作していましたが、現在は幾つもの工程を一人が通しで行っています。
プリンスガーデンは、ステンドグラスランプを現代のインテリア空間に合うデザインで世の中に普及させたいという思いがあります。そこで、フラワーオルゴールの制作で培ったノウハウでモダンを意識したランプシェードの形状にフォーカスして、ガラスとハンダ面積のバランスを追究し、ガラス模様を生かしたランプシェードを完成させました。
<プリンスガーデンの想い>
プリンスガーデンの商品は、全てハンドメイドであり、この世に同じものはありません。しかし、たくさんのお客様の大切なシーンや空間演出のお手伝いがしたいと考え、プリンスガーデンオリジナルの商品が誕生しました。
商品を通じて、お客様の大切なシーンが素敵な思い出となり、いつまでも心の中で輝き続けて欲しい、そんな役に立てるプリンスガーデンでありたいと思っています。